内科は、身体の内部臓器に関わるさまざまな疾患を診断・治療する診療科です。当院では、風邪からより複雑な慢性疾患まで幅広い症状に対応しております。このページでは、当院で受診していただける内科疾患について詳しく解説します。
風邪

かぜ症候群は日常的に最も遭遇する感染性疾患の一つです。主としてライノウイルスやコロナウイルスなどが鼻咽頭部に感染することにより発症します。主要な臨床症状には鼻汁、鼻閉、咽頭痛、咳嗽、微熱などが挙げられます。
季節の変わり目や人込みでの接触機会増加時に罹患リスクが上昇する傾向にあります。
大部分の症例では1週間程度の経過で症状軽快が期待されますが、39℃を超える発熱の持続や呼吸苦の出現時は迅速な医療機関受診が推奨されます。
インフルエンザ
季節性インフルエンザはインフルエンザA型・B型ウイルスによる急性呼吸器感染症です。通常の感冒と比較して急激な発症と重篤な全身症状が特徴的です。
病原体は飛沫核感染により伝播し、毎年秋冬季節に地域流行を形成しますが、近年春夏にも少ないながらも感染するようになってきています。
代表的症状として39℃以上の発熱、著明な全身倦怠感、筋肉痛、関節痛が出現します。通常の感冒より重症度が高く、二次感染や合併症発症の危険性も増大します。
発症72時間以内の抗インフルエンザ薬投与により症状期間短縮と重篤化予防効果が認められるため、疑い例では速やかな受診が重要です。
コロナ
COVID-19は2019年に新規発見されたSARS-CoV-2による感染症で、飛沫・接触感染が主要な伝播経路となり、他の呼吸器感染症と類似した臨床像を呈します。
代表症状として発熱、乾性咳嗽、全身倦怠感、呼吸苦、嗅覚・味覚異常などが報告されています。臨床経過は無症候性から重症肺炎まで幅広い病態を示します。
症状出現時は独断での経過観察を避け、抗原検査など適切な医学的評価を受けることが大切です。
嘔吐
嘔気・嘔吐は消化管機能異常を示唆する頻度の高い症候です。感染性胃腸炎や食品由来疾患が原因となることが多いですが、他の基礎疾患による二次的症状の可能性もあります。
ノロウイルスやロタウイルス感染では急性発症の嘔吐と水様下痢が併発します。食中毒では原因食品の摂食後数時間から数日後で症状が顕在化することが一般的です。
症状発現時は脱水進行阻止のため少量頻回の水分摂取を心がけてください。48時間以上の症状持続や血液・粘液混入時は緊急受診が必要です。
下痢
下痢症は腸管機能の異常により軟便や水様便が頻回に排出される状態です。感染性要因が最多ですが、薬剤性、炎症性腸疾患、機能性疾患など多岐にわたる原因があります。
急性下痢では細菌性・ウイルス性腸炎が主因となり、慢性下痢では過敏性腸症候群や炎症性腸疾患の可能性が高まります。
脱水予防のため経口補水液などによる水分・電解質補給が基本となります。血便・粘血便出現時や1週間以上の遷延例では専門的評価が必要です。
便秘
便秘症は排便困難や排便頻度減少を主体とする機能的腸疾患です。水分摂取量不足、食物繊維摂取不足、身体活動量低下、心理的ストレス、薬物影響などが誘因となります。
3日以上の排便がない事、硬固便、過度な怒責の必要性などが診断の目安となります。生活習慣修正で改善困難な例や腹部症状・血便併発例では医学的介入が推奨されます。
症状改善のため食事内容の見直し、適度な運動習慣、規則的な生活リズムの確立が重要です。
頭痛

頭部痛は最も頻繁に遭遇する神経症状の一つで、多様な病態により惹起されます。原発性頭痛として片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などに分類されます。
緊張型では頭部圧迫感や締付感が主体となり、片頭痛では拍動性疼痛に随伴する悪心や光・音過敏が特徴的です。
反復性頭痛や日常生活への支障が認められる場合は、詳細な病歴聴取と適切な診断的評価による治療方針決定が不可欠です。
貧血
貧血は循環血液中の赤血球数あるいはヘモグロビン濃度の減少状態を指します。鉄欠乏が最頻原因ですが、ビタミン欠乏、慢性疾患、血液疾患など様々な背景があります。
主要症状として易疲労感、動悸、息切れ、顔面蒼白、頭重感などが挙げられます。進行例では心不全症状や認知機能低下も報告されています。
症状自覚時は血液検査による貧血の程度と原因精査、および病因に応じた治療介入が重要となります。
めまい
眩暈は自己または周囲環境の異常な運動感覚として体験される症候です。内耳病変、循環動態異常、血液疾患など多彩な原因により生じます。
回転性眩暈(周囲回転感)と非回転性眩暈(浮遊感・動揺感)に大別され、随伴症状により原因疾患の推定が可能です。
症状発現時は急激な体位変換を控え、安静を保つことが肝要です。反復発作や持続性症状、他の神経症状併発時は専門的診療が必要です。
肺炎
肺炎は肺実質の感染性炎症疾患で、細菌、ウイルス、真菌などの病原微生物により惹起されます。免疫機能正常者でも発症しますが、免疫不全状態では重症化リスクが著明に上昇します。
典型例では発熱、咳嗽、喀痰、呼吸困難、胸部不快感などが出現します。高齢者では非定型的な臨床像を示すことがあり、診断が困難な場合があります。
疑い例では迅速な診断確定と適切な抗菌療法開始が予後改善のため重要です。
喘息
気管支喘息は気道の慢性炎症性疾患で、可逆性の気道狭窄により呼吸困難、咳嗽、喘鳴などを惹起します。アレルギー性機序が関与することが多く、環境因子により症状が変動します。
特徴的所見として呼気時の笛様音(喘鳴)、呼吸苦、胸部圧迫感、持続性咳嗽などがあります。
根治は困難ですが、適切な薬物療法と環境調整により症状制御と生活の質向上が十分期待できます。
消化器系疾患
消化器疾患は食道から直腸までの消化管および肝胆膵系臓器の病的状態を総称します。機能性疾患から器質性疾患まで病態は多様です。
代表疾患として消化性潰瘍、機能性消化管障害、炎症性腸疾患、胆石症、慢性肝疾患などが挙げられます。
腹部症状、消化吸収障害、排便異常、悪心などの持続時は消化器専門医による精密検査が推奨されます。
糖尿病
糖尿病はインスリン作用不足による慢性高血糖を特徴とする代謝性疾患です。膵β細胞破壊によるI型と、インスリン抵抗性を主体とするII型に大別されます。
未治療時は口渇、多飲、多尿、体重減少などの症状が出現します。長期経過では血管合併症として腎症、網膜症、神経障害、動脈硬化性疾患のリスクが増大します。
早期からの血糖管理により合併症発症・進展の抑制が可能であり、継続的な医学管理が不可欠です。
高血圧
高血圧症は動脈内圧の持続的上昇状態で、多くは本態性(原因不明)です。遺伝的素因、食塩過剰摂取、肥満、運動不足、ストレス、嗜好品などが発症に関与します。
初期は無症候性のことが多く、「静かなる殺人者」とも称されます。140/90mmHg以上が診断基準ですが、自覚症に乏しいため定期的血圧測定が重要です。
未治療では脳卒中、心疾患、腎疾患などの標的臓器障害を招くため、早期発見と継続治療が必要です。
麻疹・風疹
麻疹および風疹はいずれもウイルス性発疹性疾患で、発熱と皮疹を主症状とします。麻疹ウイルス、風疹ウイルスがそれぞれの原因病原体となり、空気感染や飛沫感染で伝播します。
麻疹では高熱と全身の斑丘疹が特徴で、肺炎や脳炎などの重篤な合併症を併発することがあります。風疹は比較的軽症ですが、妊娠初期感染では胎児の先天性風疹症候群発症リスクがあります。
発症疑い時は事前連絡の上で受診することで院内感染防止に協力をお願いします。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は睡眠中の反復性呼吸停止・低下により睡眠の質が低下し、日中の過眠や集中力低下を来す疾患です。
上気道の物理的閉塞(閉塞型)、呼吸中枢の機能異常(中枢型)、両者の混在(混合型)に分類されます。
大きな鼾、睡眠中の呼吸中断(パートナーによる指摘が多い)、日中の強い眠気、起床時頭痛、注意力・記憶力低下などが主症状です。
本症は心血管系疾患や代謝異常のリスク因子となるため、症状認識時は専門的検査と治療が重要です。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナは主として小児期に好発するウイルス性感染症です。コクサッキーA群ウイルスやエンテロウイルスが原因となり、夏季流行性を示します。
急激な高熱(38-40℃)の出現と口腔・咽頭後壁の水疱・潰瘍形成が特徴です。病変部の疼痛により摂食困難を呈することがあります。
多くは3-5日の経過で自然軽快しますが、脱水予防のための水分補給に留意が必要です。高熱遷延や経口摂取不良時は医療機関受診をお勧めします。
マイコプラズマ
マイコプラズマ感染症はマイコプラズマ・ニューモニエによる呼吸器感染症で、非定型肺炎の代表例です。学童期から若年成人に多発する傾向があります。
長期間持続する乾性咳嗽が最も特徴的で、初期の軽微な感冒様症状から徐々に咳嗽が増強します。発熱、頭痛、全身倦怠感も高頻度に認められ、数週間の症状持続もあります。
適切な抗菌薬治療により症状改善が期待されるため、遷延する咳嗽や発熱時は医学的評価が推奨されます。
アデノウイルス
アデノウイルス感染症は多彩な臨床症状を呈するウイルス感染症で、呼吸器、消化器、眼科領域の症状を惹起します。乳幼児や免疫機能低下者で重症化傾向があります。
呼吸器型では発熱、咳嗽、咽頭痛、結膜型では眼充血・眼脂、胃腸型では嘔吐・下痢が主症状となります。咽頭結膜熱(プール熱)も本ウイルスによる疾患です。
特異的治療薬は存在せず対症療法が基本となりますが、症状重篤例や遷延例では医療機関での評価が必要です。
百日咳

百日咳は百日咳菌による呼吸器感染症で、特徴的な痙攣性咳嗽が数週間から数ヶ月継続します。乳幼児期では重篤化のリスクが高く特に注意を要します。
初期は感冒様症状を呈しますが、経過とともに特有の「コンコンコン」という連続性咳発作が出現し、咳嗽後に特徴的な吸気性喘鳴(笛声)を伴います。
早期診断と適切な抗菌薬投与により症状軽減と感染拡大防止が可能です。持続性咳嗽の場合は医学的評価をお受けください。
RSウイルス
RSウイルス感染症は乳幼児に多発する呼吸器感染症で、特に生後6ヶ月未満の乳児や早産児では重症化リスクが高くなります。
初期症状は鼻汁、咳嗽、発熱ですが、進行により呼吸困難や喘鳴が出現することがあります。重篤例では細気管支炎や肺炎への進展もあります。
根治的治療薬は存在せず支持療法が中心となりますが、呼吸状態悪化や哺乳不良時は速やかな医療機関受診が必要です。
ロタウイルス
ロタウイルス胃腸炎は主として乳幼児期に発症する急性胃腸炎で、冬春季に流行のピークを示します。
突発的な嘔吐に続いて水様下痢が出現するのが典型的で、発熱や腹痛も高頻度に認められます。小児では脱水症進行のリスクが高く注意が必要です。
根治療法は存在せず、脱水予防・治療が治療の主体となります。経口摂取困難や脱水徴候出現時は医療機関での評価が重要です。
ノロウイルス
ノロウイルス胃腸炎は極めて強い感染力を有する急性胃腸炎で、冬季を中心とした集団発生が特徴的です。
突然の激しい嘔吐と水様下痢が主症状で、腹痛、発熱、頭痛を随伴することがあります。通常1-3日程度で症状軽快しますが、脱水に対する注意が必要です。
特異的治療は存在せず脱水予防が治療の中心となります。症状重篤例や経口摂取不能例では医学的介入が推奨されます。
尿管結石
尿管結石は腎臓由来の結石が尿管内に嵌頓した状態で、激烈な疼痛発作(疝痛)を特徴とします。
典型的には突然発症の側腹部から下腹部にかけての激痛で、疼痛は波状性を示します。血尿、悪心、嘔吐も高頻度に併発し、疼痛により動作困難となることもあります。
結石の大きさと部位により治療方針が決定されますが、小結石では自然排石の可能性もあります。激痛発作時は緊急受診が必要です。
腎盂腎炎
腎盂腎炎は細菌感染による腎盂の炎症性疾患で、多くは下部尿路感染の上行性波及により発症します。女性に多発する傾向があります。
高熱、悪寒戦慄、腰背部痛(肋骨脊柱角叩打痛)、頻尿、排尿時痛などが主要症状です。重篤例では敗血症への進展もあり早期治療が重要です。
適切な抗菌薬治療により改善が期待されますが、未治療では腎機能障害のリスクがあります。上記症状出現時は速やかな受診が推奨されます。
痛風
痛風は血清尿酸値上昇により関節内に尿酸結晶が析出し、急性関節炎を惹起する疾患です。中年男性に多発し、生活習慣病の一環として捉えられています。
第一中足趾節関節(足拇趾基部)の激烈な疼痛・腫脹が最も典型的で、「風が当たっても痛い」と表現される程の激痛が特徴です。多くは夜間から早朝にかけて発症します。
食事療法と薬物療法により管理可能な疾患です。関節痛発作時や血清尿酸値高値時には医学的評価が推奨されます。
脳梗塞
脳梗塞は脳血管の閉塞により脳組織への血流が遮断され、脳細胞の壊死を来す重篤な疾患です。本邦の主要死因の一つで、超急性期治療が予後を大きく左右します。
突然発症の片麻痺(四肢脱力)、構音障害(呂律困難、失語)、意識レベル低下、激しい頭痛、眩暈、歩行障害などが代表症状です。これらの急性発症は医学的緊急事態です。
治療効果は発症からの時間経過と密接に関連するため、症状出現時は最優先で医療機関受診または救急要請が必要です。
脳出血
脳出血は脳血管の破綻により脳実質内に血液が流入する疾患です。高血圧が主要原因で、突然発症し急速進行するため緊急対応を要する重篤な病態です。
突然の激烈な頭痛、片麻痺、言語障害、意識障害、悪心・嘔吐などが主症状です。「これまで経験したことのない頭痛」として表現されることが多く、症状は急激に悪化します。
緊急外科的介入を要することも多く、分秒を争う疾患です。上記症状出現時は直ちに救急要請または緊急受診が必要です。高血圧の適切な管理が最も重要な予防策となります。