食道癌

食道癌は、食べ物や飲み物が通る食道の粘膜から発生する悪性腫瘍です。食道は喉の奥から胃へとつながる約25cmの管状の臓器で、食道の内側を覆う粘膜細胞ががん化することで食道癌が発生します。

日本では毎年約2万人が新たに食道癌と診断され、特に60歳以上の男性に多く見られる疾患です。早期発見・早期治療が可能であれば高い治癒率が期待できますが、症状が出にくいため発見が遅れることも少なくありません。このページでは、食道癌の原因や症状、当院で受けられる治療例などをご紹介します。

食道癌の原因と危険因子

食道癌の主な危険因子には、以下のようなものがあります。

複数の危険因子を持つ方はさらにリスクが高まるため、特に喫煙と飲酒を同時に行う習慣のある方は注意が必要です。

食道癌の症状

食道癌の初期は無症状であることが多いですが、進行すると以下のような症状が現れます。

  1. 飲み込みにくさ(嚥下困難):徐々に進行し、最初は固形物で、その後液体でも感じるようになります
  2. 胸やけや胸の痛み:食道の炎症や狭窄により生じます
  3. 食べ物が胸につかえる感覚:食道の通過障害を示します
  4. 声のかすれ:進行した食道癌が喉頭神経に影響を与えることがあります
  5. 体重減少:食事摂取量の減少や代謝変化により起こります
  6. 慢性的な咳:食道と気管の間に瘻孔(異常な連絡路)ができた場合に起こります

これらの症状が2週間以上続く場合は、当院の受診をおすすめします。

食道癌の検査と診断

当院では、以下の検査を通じて食道癌の診断を行います。

1. 問診と身体診察

まず、症状や既往歴、生活習慣などについて詳しくお聞きします。これにより、食道癌のリスク評価を行います。

2. 内視鏡検査(胃カメラ)

食道癌診断の最も重要な検査です。細い内視鏡を口または鼻から挿入し、食道内部を直接観察します。必要に応じて組織を採取(生検)し、顕微鏡で詳しく調べます。

食道癌の病期(ステージ)

食道癌の治療方針は、がんの進行度(ステージ)によって決まります。ステージは以下の要素で判断されます:

これらの要素を組み合わせて、ステージ0~IVに分類します。早期であるほど治療効果が高く、予後も良好です。

食道癌治療の例

当院では食道癌の診断がつき次第、医療連携先の病院にご紹介いたします。

下記は一般的な食道癌の治療方法です。

1. 内視鏡治療

早期食道癌(粘膜内または粘膜下層の浅い部分にとどまるもの)に対して行います。

内視鏡治療は体への負担が少なく、食道の機能を温存できる利点があります。

2. 手術療法

進行した食道癌では、外科的手術が必要になることがあります。

3. 放射線療法・化学療法

手術が難しい場合や補助療法として、放射線療法や化学療法を行うことがあります

4. 緩和ケア

進行した段階での症状緩和や生活の質向上のための支援も行っています。痛みのコントロールや栄養サポートなど、患者さんの状態に合わせた緩和ケアを提供します。

食道癌予防と家庭でできる対策

食道癌のリスクを減らすために、日常生活で実践できる対策があります。

  1. 禁煙する:最も効果的な予防法の一つです
  2. 適量の飲酒を心がける:過度の飲酒を避けましょう
  3. 熱い食べ物や飲み物は冷ましてから摂取する:食道粘膜への熱刺激を減らします
  4. バランスの良い食事:野菜や果物を多く含む食事を心がけましょう
  5. 逆流性食道炎の管理:胸やけなどの症状がある場合は早めに受診しましょう
  6. 定期的な検診:特にリスク因子を持つ方は定期的な内視鏡検査をお勧めします

当院を受診すべき・していただく目安

以下のような方は、食道癌のリスクが高いため、定期的な検査をおすすめします。

また、以下の症状が2週間以上続く場合は、早めの受診をおすすめします。

まとめ

食道癌は早期発見・早期治療が非常に重要です。気になる症状がある方、リスク因子を持つ方は、ぜひ当院にご相談ください。患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な診断・治療方針をご提案いたします。

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