大腸癌

大腸癌は、結腸や直腸の内壁に発生する悪性腫瘍です。日本人のがん罹患率で上位に位置し、生活習慣の欧米化や高齢化に伴って近年増加傾向にあります。大腸は消化管の最終部分で、結腸と直腸からなり、どちらに発生したかによって結腸癌、直腸癌と呼び分けることもありますが、総称として大腸癌と呼ばれています。このページでは、大腸癌の症状や危険因子、当院で受けられる治療などをご紹介します。

大腸癌について

大腸癌の多くは、腺腫と呼ばれる良性のポリープから発生すると考えられています。腺腫が悪性化するまでには通常5〜10年程度かかるため、定期的な検診によって前癌病変である腺腫の段階で発見し、除去することが可能です。これが大腸癌の最も効果的な予防法となります。

早期の大腸癌は症状が乏しいため、発見が遅れることがあります。しかし、早期に発見できれば治療効果が高く、5年生存率も90%以上と良好です。そのため、定期的な検診が非常に重要となります。

大腸癌の症状

大腸癌の症状は発生した部位や進行具合によって異なるものの、一般的には以下のような症状が見られます。

これらの症状が2週間以上続く場合は、当院の受診をおすすめします。ただし、これらの症状は他の疾患でも起こりうるため、必ずしも大腸癌を意味するわけではありません。また、早期の大腸癌では無症状であることも多いため、症状がなくても40歳を過ぎたら定期的な検診が重要です。

大腸癌の危険因子

大腸癌の発症リスクを高める要因には、以下のようなものがあります。

これらのリスク因子を多く持つ方は、通常より早期からの検診や、より頻回な検診が推奨されることがあります。

当院で受けられる検査の例

当院では消化器内科専門医による以下の検査を実施しています。

1. 便潜血検査

最も簡便で非侵襲的な検査です。目に見えない微量の血液を検出します。陽性の場合は、さらに詳しい検査が必要となります。偽陽性や偽陰性もあるため、定期的に受けることが重要です。

2. 大腸内視鏡検査

大腸の内部を直接観察できる検査で、大腸癌の診断において最も信頼性が高いとされています。前処置として腸内を洗浄する必要がありますが、当院では患者さんの負担を最小限に抑える低容量の腸管洗浄剤を使用しています。検査中に病変が見つかれば、同時に組織を採取して病理検査を行うことができます。また、小さなポリープであれば、その場で切除することも可能です。

3. 腫瘍マーカー検査

血液検査で、CEAやCA19-9などの腫瘍マーカーを測定します。これらは大腸癌の診断というより、治療後の経過観察や再発の早期発見に役立つものです。

大腸癌の治療法

大腸癌の治療は、がんの進行度(ステージ)、患者さんの年齢、全身状態などを考慮して決定します。

内視鏡治療

早期大腸癌(粘膜または粘膜下層にとどまるもの)の場合、内視鏡的粘膜切除術(EMR)や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)といった内視鏡治療が可能です。これらは体への負担が少なく、入院期間も短いのが特徴です。

外科手術

進行した大腸癌では、がんとその周囲のリンパ節を切除する手術が基本となります。患者さんの状態や手術歴などに応じて、腹腔鏡下手術や開腹手術を選択します。腹腔鏡下手術は傷が小さく、回復が早いメリットがあります。

化学療法(抗がん剤治療)

ステージIII以上の大腸癌や、手術後の再発リスクが高い場合には、化学療法を併用することがあります。最新の分子標的薬を含む様々な抗がん剤を、患者さん一人ひとりに合わせて選択します。

放射線療法

特に直腸がんの場合、術前または術後に放射線療法を併用することで、局所再発のリスクを減らし、肛門温存の可能性を高めることができます。

当院では、専門医による精密な診断と、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な治療計画の立案を行います。また、必要に応じて大学病院等の高度医療機関と連携し、より専門的な治療や臨床試験への参加も可能です。

まとめ

大腸癌は、早期発見・早期治療が鍵となる病気です。早期であれば内視鏡治療のみで完治する可能性も高く、体への負担も最小限に抑えられます。

当院では、患者さんの不安を取り除き、納得のいく治療を受けていただけるよう、丁寧な説明と相談を心がけています。検査や治療に関する疑問、不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

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