慢性胃炎

慢性胃炎は、日本人に非常に多い消化器疾患のひとつです。このページでは、慢性胃炎の症状や原因、当院での検査・治療法、そして日常生活での対処法について詳しく解説します。

慢性胃炎とは

慢性胃炎とは、胃の粘膜に長期間にわたって炎症が続く状態を指します。急性胃炎と異なり、症状がゆっくりと進行することが特徴で、多くの場合、自覚症状が乏しいまま数年から数十年と長期間続くことがあるため、注意が必要です。

慢性胃炎の主な症状

慢性胃炎の症状は人によって異なりますが、以下のような症状が見られることがあります。

特に食後に症状が悪化することが多く、食事との関連が疑われる場合は慢性胃炎の可能性があります。

慢性胃炎を放置するリスク

慢性胃炎を長期間放置すると、以下のようなリスクがあります。

  1. 胃潰瘍や十二指腸潰瘍への進行
  2. 胃粘膜の萎縮による消化・吸収機能の低下
  3. 一部の慢性胃炎(特に萎縮性胃炎)では胃がんのリスクが上昇

特に、ヘリコバクター・ピロリ菌感染を伴う慢性胃炎では、適切な治療を行わないと胃がんのリスクが高まることが知られています。

慢性胃炎の主な原因

慢性胃炎の主な原因は、以下です。

1. ヘリコバクター・ピロリ菌感染

日本人の慢性胃炎の最も一般的な原因とされているのが、ヘリコバクター・ピロリ菌(H.ピロリ菌)の感染です。この細菌は胃の粘膜に定着し、長期間にわたって炎症を引き起こします。胃がんの原因としても注目されています。

2. 自己免疫性胃炎

体の免疫システムが誤って胃の粘膜を攻撃することで生じる慢性胃炎です。特に胃の壁細胞を攻撃するタイプでは、ビタミンB12の吸収障害により悪性貧血を引き起こすことがあります。

3. 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の長期使用

アスピリンやイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬を長期間服用すると、胃粘膜の防御機能が低下し、慢性胃炎を引き起こすことがあります。

4. 生活習慣要因

これらの要因が単独または複合的に作用して、慢性胃炎のリスクを高めています。

当院での慢性胃炎の検査

当院では、以下の検査を通じて慢性胃炎の正確な診断を行っています。

1. 問診と身体診察

まずは詳しい問診を行い、症状の特徴や持続期間、生活習慣などを把握します。また、お腹の触診で痛みの場所や程度を確認します。

2. 血液検査

3. 便検査

4. 呼気検査

ヘリコバクター・ピロリ菌の存在を確認する非侵襲的な検査です。

5. 上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

最も確実な診断方法です。胃の内部を直接観察することで、炎症の程度や範囲、胃粘膜の状態を詳しく評価します。必要に応じて組織を採取(生検)し、ヘリコバクター・ピロリ菌の有無や炎症の種類を調べます。

当院での慢性胃炎の治療

慢性胃炎の治療は原因に応じて異なりますが、当院では以下の治療を提供しています。

1. ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療

ピロリ菌が原因の慢性胃炎では、除菌治療が基本となります。抗生物質と胃酸を抑える薬を組み合わせた治療を行い、1週間程度の服薬で多くの場合除菌が可能です。除菌治療後は、治療効果を確認するために検査を行います。

2. 胃酸分泌抑制薬による治療

これらの薬剤により、胃粘膜の炎症を和らげ、回復を促進します。

3. 胃粘膜保護薬による治療

胃の粘膜を保護し、自己修復機能を高める薬を使用します。特に胃粘膜のバリア機能が低下している場合に効果的です。

4. 生活習慣の改善指導

慢性胃炎の改善や再発防止には、生活習慣の見直しが重要です。当院では、食事内容や食習慣、ストレス管理、睡眠、運動など、患者さん一人ひとりの生活スタイルに合わせた具体的なアドバイスを提供しています。

5. 自己免疫性胃炎に対する治療

自己免疫性胃炎の場合は、ビタミンB12の補充などの対症療法が中心となります。

慢性胃炎の症状がある場合の受診の目安

以下のような症状がある場合は、当院の受診をご検討ください。

まとめ

慢性胃炎は日本人に非常に多い疾患ですが、早期の適切な診断と治療、そして生活習慣の改善により、多くの場合良好にコントロールできます。特にヘリコバクター・ピロリ菌が原因の場合は、除菌治療により大きく改善する可能性があります。

胃の不調を感じたら、我慢せずに当院にご相談ください。当院では、最新の医学的知見に基づいた診断と治療を提供し、患者さん一人ひとりに合わせた丁寧なケアをご提供いたします。

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