当院の消化器内科では、胃や腸などの消化管に関するさまざまな症状の診療を行っています。特に内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)とピロリ菌検査に力を入れており、患者さまの負担を最小限に抑えた検査を心がけています。
このページでは、当院で受けられる主な検査について詳しくご説明します。どのような症状があるときに受診すべきか、検査の流れや準備方法なども併せてご紹介しますので、検査をお考えの方はぜひ参考にしてください。
胃内視鏡検査(胃カメラ)について
胃カメラとは
胃内視鏡検査(胃カメラ)は、口または鼻から細い内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸の粘膜を直接観察する検査です。これにより、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道炎、胃ポリープ、早期胃がんなどの疾患を発見することができます。
こんな方は胃カメラの検査をおすすめします
以下のような症状や状況がある方は、胃内視鏡検査を受けることをおすすめします。
- 症状がある方
- 胃の痛み、もたれ感が続く
- 胸やけがひどい
- 食後に吐き気、嘔吐がある
- 食欲不振が続く
- 体重が減少した
- 黒色便(タール便)が出た
- 症状がなくても検査を検討すべき方
- 50歳以上の方(定期的な検査をおすすめします)
- 胃がんの家族歴がある方
- ピロリ菌感染が疑われる方
- バリウム検査で異常を指摘された方
- 過去に胃ポリープや胃炎を指摘されたことがある方
胃カメラ検査の流れ
当院では、患者さまのご希望に応じて口からの検査(経口)と鼻からの検査(経鼻)のどちらも対応しています。それぞれの流れをご説明します。
【検査前】
- 検査前日
- 夕食は21時までに済ませてください
- 夜9時以降は飲食を控えてください
- 普段服用している薬がある場合は、事前に医師にご相談ください
- 検査当日
- 検査2時間前までに少量の水で服用が必要な薬以外は飲食を控えてください
- 楽な服装でお越しください
【検査当日】
- 受付・問診
- 症状や既往歴などについて問診を行います
- 前処置
- 経口検査の場合:のどの麻酔薬をスプレーします
- 経鼻検査の場合:鼻の麻酔薬をスプレーや綿棒で塗布します
- 検査の実施
- 横になった状態で内視鏡を挿入します
- 医師の指示に従って呼吸や体位を変えていただくことがあります
- 検査時間は約5〜10分です
- 検査後
- 麻酔が切れるまで(約30分〜1時間)は飲食を控えていただきます
- 検査結果の説明を受けます
- 組織検査(生検)を行った場合は、結果が出るまで約2週間かかります
胃カメラ検査の特徴
当院の胃カメラ検査の特徴は以下の通りです。
- 細径スコープの使用:細い内視鏡を使用しているため、挿入時の負担が少なくなっています
- 鎮静剤の選択可能:希望される方には鎮静剤を使用し、眠っている間に検査を行うことができます
- 高精細画像:最新の内視鏡システムを導入し、微細な病変も見逃しません
- 丁寧な説明:検査結果はその場で画像とともに丁寧に説明します
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)について

大腸カメラとは
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、肛門から内視鏡を挿入し、大腸の内部を直接観察する検査です。これにより、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病)などの疾患を発見することができます。
こんな方は大腸カメラの検査をおすすめします
以下のような症状や状況がある方は、大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。
- 症状がある方
- 血便がある
- 便に粘液が混じる
- 便通異常(下痢や便秘)が続く
- 腹痛が持続する
- 原因不明の貧血がある
- 体重減少が見られる
- 症状がなくても検査を検討すべき方
- 40歳以上の方(特に50歳以上は定期的な検査をおすすめします)
- 大腸がんの家族歴がある方
- 便潜血検査で陽性と判定された方
- 過去に大腸ポリープを指摘されたことがある方
- 炎症性腸疾患の既往がある方
大腸カメラ検査の流れ
大腸内視鏡検査は、事前の腸管洗浄が必要なため、準備から検査までの流れをしっかり理解することが大切です。
【検査前】
- 検査3日前から
- 種のある食べ物(キウイ、いちご、トマトなど)、海藻類、きのこ類は避けてください
- 鉄剤の服用は中止してください
- 検査前日
- 朝食・昼食:普通に食べられます
- 夕食:消化の良いものを軽めに21時までに済ませてください
- 夜:医師から処方された下剤を指示通りに服用してください
- 検査当日
- 朝食は抜いてください
- 検査2時間前までに、腸管洗浄剤(2リットル程度)を指示通りに服用してください
- 排便が透明な水様になれば準備完了です
【検査当日】
- 受付・問診
- 腸管洗浄の状態や体調について確認します
- 前処置
- 検査台の上で横になっていただきます
- 希望される方には鎮静剤を使用します
- 検査の実施
- 肛門から内視鏡を挿入します
- 腸の形に合わせて内視鏡を進めていきます
- ポリープなどが見つかった場合は、患者さまの同意を得て、その場で切除することもあります
- 検査時間は約15〜30分です
- 検査後
- 鎮静剤を使用した場合は、覚醒するまで休憩していただきます
- 検査結果の説明を受けます
- ポリープを切除した場合は、組織検査の結果が出るまで約2週間かかります
大腸カメラ検査の特徴
当院の大腸カメラ検査の特徴は、以下の通りです。
- スコープの操作技術:熟練した医師による丁寧な挿入で痛みを最小限に抑えます
- 鎮静剤の使用:希望される方には鎮静剤を使用し、リラックスした状態で検査を受けられます
- その場でポリープ切除:小さなポリープは発見次第、その場で切除することが可能です
- 腸管洗浄剤の選択:患者さまの状態に合わせて、飲みやすい腸管洗浄剤を選択します
ピロリ菌検査について

ピロリ菌とは
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の粘膜に感染する細菌で、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因となります。また、長期間の感染は胃がんのリスクを高めることが分かっています。日本では主に40歳以上の方に多く見られますが、感染経路は主に幼少期に経口感染するとされています。
ピロリ菌検査を受けていただきたい方
以下のような方は、ピロリ菌検査を受けることをおすすめします。
- 胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍と診断された方
- 胃がんの家族歴がある方
- 胸やけ、胃もたれ、胃痛などの症状が続く方
- 胃カメラ検査で慢性胃炎の所見がある方
- 過去にピロリ菌感染が疑われた方
ピロリ菌検査の種類
当院では、以下のようなピロリ菌検査を実施しています。
- 内視鏡検査時の組織検査
- 胃カメラ検査の際に、胃の粘膜の一部を採取して検査します
- 最も確実な検査方法とされています
- 尿素呼気試験(UBT)
- 検査薬を服用後、呼気に含まれる成分を分析する検査です
- 約20分程度で結果が分かります
- 胃カメラ検査を受けない方でも実施可能です
- 血液検査(ピロリ菌抗体検査)
- 血液中のピロリ菌に対する抗体を調べる検査です
- 過去の感染も含めて判定されるため、現在の感染状況を正確に把握できない場合があります
- 便中抗原検査
- 便の中のピロリ菌の抗原を調べる検査です
- 非侵襲的で簡便な検査方法です
ピロリ菌の除菌治療
ピロリ菌感染が確認された場合、除菌治療を行います。治療の流れは以下の通りです。
- 一次除菌
- 抗生物質2種類と胃酸分泌抑制剤の合計3種類の薬を1週間服用します
- 成功率は約70〜80%です
- 除菌判定
- 一次除菌終了から4〜8週間後に、尿素呼気試験などで除菌の成功・失敗を判定します
- 二次除菌
- 一次除菌が失敗した場合、抗生物質の一部を変更して再度1週間服用します
- 成功率は約90%以上です
- 除菌後のフォローアップ
- 除菌成功後も、胃がんのリスクは完全にはなくならないため、定期的な胃カメラ検査をおすすめします
ピロリ菌除菌の保険適用について
ピロリ菌除菌治療は、以下の条件に該当する場合に保険適用となります。
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍がある方
- 胃MALTリンパ腫の方
- 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の方
- 早期胃がんの内視鏡治療後の方
- 胃内視鏡検査で慢性胃炎と診断された方
※胃内視鏡検査を受けずにピロリ菌検査や除菌治療を行う場合は、自費診療となる場合がありますので、ご注意ください。
まとめ
消化器の症状は生活の質に大きく影響します。不安な症状がある場合は、早めに当院の消化器内科を受診することをおすすめします。特に50歳を過ぎたら、症状がなくても定期的に胃カメラや大腸カメラ検査を受けることで、早期発見・早期治療につながります。
当院では、患者さま一人ひとりに寄り添った丁寧な診療を心がけています。検査に対する不安や疑問がございましたら、お気軽にご相談ください。皆さまの健康維持のお手伝いができることを、スタッフ一同心より願っております。